干し芋タツマの商品一覧

2014年11月の“お宝ほしいも”

安納芋を茨城ではなく静岡市で栽培しました。そして有機農園で加工した安納芋ほしいもです。

新たな産地での干し芋の開発をしています。それをご紹介します。

“こしひかり”と聞けば日本人なら誰もが知っている(聞いたことがある)お米の品種です。
そして、美味しいお米という認識があるでしょう。
これをサツマイモの品種で言えば“安納芋”になるのではないでしょうか。
安納芋はネットリした甘い焼き芋として注目を浴びました。
この性質は干し芋にも適していて、安納芋ほしいもも、美味しいほしいもになります。

意外と知られていないことかもしれませんが、こしひかりは日本全国で栽培されているわけではありません。
山形県南部が北限地です。農産物には北限地があります。
それは品種により差があります。北海道でもお米は栽培されていますが、寒冷でも育つ品種です。

サツマイモにももちろん北限地があります。
温暖化で北限が北に移動していますが、茨城のほしいも産地が北限と言われていました。ほしいも産地はサツマイモにとって寒い地域です。

そして、“安納芋”ですが、種子島で栽培されていたサツマイモなので、サツマイモの中でも温暖な気候を好む品種のようです。
だから、茨城のほしいも産地は安納芋にとって他の品種よりも厳しい気候です。
実際、自社の有機農園で栽培していますが、あまり大きくならないことを実感しています。
そこで、茨城よりも温暖な静岡市で栽培してもらったのが、今月の干し芋です。

まだ試作段階ですが、良いものができたことと、生産量が少ないことから、毎月お届けほしいものお宝ほしいもだけでのお届けです。

安納芋は干し芋に適しているのですが、それは食味の点です。
ほしいもへの加工という点については実は適していない品種です。
皮がむきづらく、実が崩れてしまう肉質なのです。
それは茨城産でも静岡産でも同じで、安納芋の特性のようです。
しかしながら、やはり美味しいのでタツマでは、安納芋をラインナップのひとつにしています。

今回は静岡産の安納芋ほしいもをお届けしました。
原料芋を見る限り、静岡産でも品質は良く、ある程度育つことも確認できました。

いずみ種では静岡産よりも圧倒的に茨城産の方が高品質なほしいもになりますが、安納芋は静岡産でも十分に美味しいものができそうです。

かつては茨城よりも生産量が多かった静岡産ほしいもですが、今ではかなり少なくなってしまいました。
総じて甘さは茨城産の方があることも理由のひとつでしょう。

安納芋なら静岡産でも十分な甘さだとしたら、今後静岡産ほしいもとして定番にしていきたいとも考えています。

2014年10月31日 株式会社タツマ 福井保久